電子基板の心臓部にあたる回路基板(PCB)を、コンタミやガス、高温多湿などの過酷な環境から保護し、基板の長期耐久信頼性を向上させるゴム系の絶縁・防湿コーティング剤(コンフォーマルコーティング剤)です。
特に屋外で使用されるPCBに顕著な不具合事例として、水分や塩分による導体の錆・腐食や、配線パターンの短絡を引き起こすイオンマイグレーション、温湿度の変化によるはんだクラックなどが挙げられます。
これらのトラブルを回避する手段として、基板上に絶縁・低吸湿の被膜を生成するコンフォーマルコーティングが一般的です。
コーティング剤にはその材質によって複数の種類に分けられますが、ここではゴム系のコーティング剤を紹介します。ゴム系のコーティング剤は他の材質の欠点を補い、防湿コーティング材として求められる必要特性をすべて満たしているため、幅広い用途で使用が可能です。具体的には家電・電子機器やカーエレクトロニクスの分野で長年の採用実績がございます。ぜひお問合せ下さい。
ゴム系コーティング剤を薦める5つのポイント
1.優れた柔軟性
割れにくい被膜は長期に渡って基板を保護
他のコーティング剤の中には、硬化後の硬さゆえに温度変化や振動によってクラック(亀裂)が発生するものもありますが、
ゴム系コーティング剤は硬化後も被膜自体が伸縮するため、クラックの発生を防げます。温度(環境)の変化に対しても柔軟で強靭な被膜を生成します。
2.低吸湿・低透湿の被膜
透湿性はアクリル系の1/15、シリコーン系の1/40!
様々な材質のコート剤で透湿度を比較測定した結果(JIS Z 0208)、ゴム系のコーティング剤はアクリル系・シリコーン系と比較した際の透湿度が小さく、水蒸気を通しにくい被膜であることが分かりました。
水蒸気だけでなく、水中に浸漬した試験や、より厳しい塩水に浸漬した状態での電圧印加試験においても、他の材料に比べて1~3桁高い絶縁抵抗値をキープしています。
詳細なデータをお求めの場合はお問合せ下さい。
3.環境負荷が少ない(エコフレンドリー)
加熱硬化不要、無溶剤タイプも
溶剤タイプは常温硬化型で、塗布後の指触可能時間はわずか5分です。硬化のための加熱炉は不要です。
有機溶剤を含まない水系タイプのラインナップもあり、こちらはVOCフリーで、非危険物に相当します。
またいずれのタイプも成分にシリコーンを含まないため、シロキサンフリー製品となっています。
4.優れた基板接着性
ガラエポ基板・金属のほかオレフィン系樹脂に対しても高い接着性を実現
粘度の低い液剤(12~400mPa・s)を薄い膜厚(20~30μm)で塗布するため、基板上の凹凸に対して高い密着性を発揮します。
また様々な材質と相性の良い合成ゴム原料を使用しているので、安心してお使いいただけます。
5.低イオン性不純物
不純物イオンレスのため、高い耐腐食(マイグレーション)性
イオン性成分(Cl-、SO2、-NH+など)を多く含む大気・樹脂と接している銀・銅は、電圧の印加によってマイグレーション(溶解)が発生しやすいことが知られています。
気体透過速度が小さく、また不純物イオンを含まないゴム系コーティング剤をお使い頂くことで、マイグレーションによる導通部分の短絡を防ぐことが可能です。
